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カラコンの問題

 カラコンの利用に伴う眼障害が、以前問題になったことがあります。その大きな原因は、カラコンは、美容が目的で、おしゃれ用レンズとして使用されることが多いと言うことです。

 コンタクトレンズは、目に直接触れるものです。よって、レンズの品質に問題があれば障害が起きやすく、取り扱い方が間違っていると、その影響が直接目の表面の角膜に影響してきます。さらに品質が良くても取り扱い方が間違っていると、レンズの劣化を招き、障害が生じます。レンズに使用されている材質の性能から使用の制限も当然あり、それを守らなければ障害が起きてきます。カラコンは、これらのいずれの問題も含んでいるレンズです。

 眼障害としては、角膜炎、角膜びらん、角膜潰瘍、角膜浸潤などが挙げられます。中でも角膜潰瘍、角膜炎は失明につながる疾患です。治癒に1ヶ月以上を有することも珍しくありません。

 レンズを調べてみると、直径、厚さなどの形状の表示がなかったり、あっても誤差範囲を超えているものがあったりしました。視力補正用に使用されている通常のレンズでは、このようなことはありません。

 着色部もレンズ表面に直接着色されているのがほとんどで、中にはレンズ内面にもあったり、着色ペイントとは別なインクが一部塗られているものもありました。以上のことから、製造管理が行き届いていないことが言えます。また、レンズにも使用期限がありますが、その期限切れも見られました。

 カラコンは、視力補正の度数が入っていないので、使用者の大部分は、今までコンタクトを使用したことがない、視力の良い方です。よって、取り扱い方、管理の仕方について説明文書、さらに口頭での説明、指導が必要です。しかし、使用により障害を起こした方の調査では、使用説明を受けていなかったり、取扱説明書を渡されていないケースが多く見られました。これでは、洗浄、保存の仕方を知らずに使用することになり、障害も発生しやすくなります。

 また、カラコンは消費生活用製品安全法の雑貨扱い、つまりおもちゃとほぼ同じ扱いだという点にも問題があります。視力補正用のコンタクトレンズは薬事法により規制されているのに対し、カラコンは度数が入っていないからです。カラコンは通信販売や雑貨店、エステテックサロンなどで販売されています。購入場所の割合では、インターネット、雑誌からが大半でした。このことが取り扱い、管理の知識の不足をもたらしていると思われます。服のような感覚でカラコンを装用し、特別に管理は必要ではないという認識で使用していたと思われます。そして、手軽に手に入る分、製品上のムラ、販売に際しての取り扱い文書がないこと、レンズの規格が不明などの問題につながっているのです。

1日での使い捨て以外のカラコンは使用されているレンズの性能上、酸素透過度が低いので、長時間の装用、頻回装用をしますと、角膜浮腫、角膜びらんを起こしてしまいます。そのため1日数時間で中止し、週12回の装用が望ましいのですが、カラコンの眼障害者の統計では1日10時間、ほぼ毎日装用するなどの無茶な装用例が多いこともわかり、如何に管理、使用法の指導がされていないかが明らかになりました。カラコンは、レンズに着色するため、酸素透過性が低くなる場合があります。よって装用時間を守ることが、特に重要となります。

 カラコンは問題が多いレンズですが、おしゃれに使用したい方は、毎日使い捨てにするワンディタイプのレンズが安全でお勧めです。これは、酸素透過度も高く、レンズケアの問題もないので障害の発生が少ないレンズです。さらに、深刻な眼障害にならないためにも、きちんと検査を受けたものをきちんと使うことが大切です。

その他の改善策や回避策としては、まず購入の面では、眼科医の処方を受け、処方箋のデータをもとに購入、 高度管理医用機器販売許可を受けた事業者から購入、 高度管理医療機器としての承認を受けたカラコンを購入などが挙げられます。また、自覚症状がなくても、トラブルが発生している場合があるので、使用期間中は36ヶ月に一度は定期健診を受けること。形、変色、破損したレンズは使用しないこと。 専用のケア用品を使い洗浄、消毒を適切に行うこと。レンズを傷つけないよう注意深く取り扱うこと。花粉症など眼にアレルギーがある人は使用を控えること。衛生面、安全面から、コンタクトの貸し借りを行わないこと。などが挙げられます。

 

参考として、国民生活センター公表(20062月)の商品テストの結果を乗せておきます。この時、雑貨扱いのカラコン10銘柄について、次のような報告がされています。

・カラコン2銘柄で、眼粘膜刺激が起こりうる程度の細胞毒性が認められた。

・カラコン4銘柄で色素の溶出がみられ、そのうち2銘柄では溶出液が蛍光を発していることが確認された。また、アルミニウム等が溶出しているものもみられた。

 カラコン装着後、視力、夜間視力、動体視力が大幅に低下する場合があり、さらに、装着したことによって乱視矯正が必要になったり、軽度の眼の障害が認められた場合もあった。

・カラコンの使用によって生じた眼障害が1ヶ月で43件、そのうち未承認(医療機器対象外)のカラコンによるものは10件、度なしによるものは18件報告された。

 カラコンを使用している大学生にアンケートをとったところ、約4割近くが使用して調子が悪いと感じたことがあった。